Yomokka!活用事例 

 荒川区立第一日暮里小学校 

【全学年/読書活動】

「朝読」で電子書籍を読み聞かせに活用/
導入後、紙の本とあわせた「総読書量」の増加傾向も

読書活動を重視した指導が長年行われている第一日暮里小学校。これからの時代、紙の本でも電子書籍でも自由に本が読めるようになってほしいという考えから、「無料トライアル」で『Yomokka!』を導入し、新たなスタイルでの読書を試みています。児童からの提案で始まったという「朝読」の時間での「電子書籍の読み聞かせ」取材の様子をご紹介します。また、『Yomokka!』を導入した背景と効果について、白井校長先生にお話を伺いました。

・所在地 東京都荒川区   ・学年 1~6年生   ・全児童数 約170名   

内容/用途 読書活動 朝読

白井一之先生

荒川区立第一日暮里小学校 校長

電子書籍をモニターに大きく映し出す「朝読」

1年生の朝読の時間がスタートすると、当日の読み聞かせ担当の児童は手元の端末で『Yomokka!』を開き、隣のモニターに電子書籍の画面を大きく投影するというスタイルで、『てぶくろをかいに』をクラスの児童に向かって読み始めました。聞き手は自分の端末で同じページを読んだり、投影された画面を見たりしながら作品を味わいました。読書後の感想発表の際は一斉に手があがり、それぞれに発表者の読み聞かせや作品への感想が語られ、クラスみんなが積極的に朝読に参加していたことが伝わってきました。

朝読 1年生の様子

こどもたちに読書の「選択肢」を増やしたい

感想発表時の様子

朝読5年生は『Yomokka!』と共に利用できる「朝日小学生新聞の記事」を活用中

創立から136年を数える当校では、かねてより読書活動を非常に重視しており、こどもたちは読書が大好きです。コロナ禍で図書館が利用できない月が3か月間あった昨年度でも、平均をとると児童一人当たり年間に140冊もの本を借りて読んでいました。
その中で『Yomokka!』を導入したいと思ったのは「夏休み中も家で端末を使って読書ができる」と考えたからです。夏休みには間に合いませんでしたが、導入後は朝の読書の時間や、授業のすき間時間などに積極的に活用しています。1年生の「朝読」の事例は、導入後すぐに児童の方から「朝の読書の読み聞かせに『Yomokka!』を使ってみたい」と提案があってはじめたものなんです。
私自身も本が好きで、今は電子書籍も多く読んでいます。紙の本でも電子書籍でも、読書は読書。電子書籍には、書店や図書館に行けないときでもアクセスできる、短い時間に、いつでも読める等の利点があります。デジタル化が急速に進む今、これからのこどもたちには、紙の本でも電子書籍でも自由に読みこなせるようになってほしいと考えています。読書活動のなかでも、こどもたちに「選択肢」を増やしてあげたいのです。

電子書籍を導入したら、紙の本とあわせた「総読書量」が増えた

実は『Yomokka!』を導入した後、図書館の本の貸出数が減っているんじゃないかという話があがりました。読書推進のために導入しているのに、読む量が減ってしまっては本末転倒です。そこで、学年ごとに把握している図書館の本の貸出数と『Yomokka!』でアクセスされた電子書籍の冊数を合計してみたんです。その結果、紙の本と電子書籍を合算した「読書量」でみると前年比で増えていました。データを活用できるのもデジタルの利点ですが、このときに、読みたい本が多岐にわたる高学年にとっては掲載冊数が物足りないのか(※)、電子書籍の読書量が少しずつ減っていく傾向があることもわかりました。また、4年生は読書量が特に多かったので、図書館・電子書籍『Yomokka!』についての意見を集めてみました。これを読むと4年生は、デジタルとアナログのよさを生かして読書を楽しんでいる様子が伺えます。また、低学年でも電子書籍を使った読書活動が根付いていることがわかる反応も得られています。彼らが高学年になってからの読書活動が、とても楽しみです

※2022年度からは『Yomokka!』への参加出版社の増加に伴い、掲載冊数は大幅に増加しました

手元の電子書籍で絵本を読む姿

 

<先生による児童へのアンケートより>

 

【4年生:電子書籍・『Yomokka!』について】

  • 普段読めない本が読めるところがいい/表紙が見えるから「ジャケ買い」のように手に取りやすい /貸出期間や冊数に制限がないので、ずっと読めるし何冊でも読める/ポイントがたまり楽しい/ガチャがあったり、フリー検索で調べたり、新しい本との出会いがある /(本を持ち歩くより)重くない

【4年生:紙の本・図書館利用について】

  •  (本の寄贈があって)新しい本がたくさん入ってうれしい/今まであまり本が好きじゃなかったが、『Yomokka!』を読んで好きになったから図書館の本も読みたい/『Yomokka!』にない本を読みたくなった

<児童へのインタビューより>

【低学年の反応】

  • 本を読むのは、朝読や授業中にやることが早く終わった時など。ちょっとした時間です。 今までは、持っている本しか読めなかったけれど、『Yomokka!』があると、読みたい!と思った時に色々な本から選んで読むことができて、たくさん読むことができました。今は、1か月に20冊くらい読んでいます。(1年生)
  • 『Yomokka!』は字を拡大できるところが気に入っています。(1年生)
  • 『Yomokka!』が届いてからは、紙の本で3冊、『Yomokka!』で3冊と、週に2冊くらい読む本が増えています。今は、ページ数が多い本をよく読んでいます。(2年生)

(※2021年度のアンケート・インタビューより)

写真:荒川区立第一日暮里小学校 『Yomokka!』活用朝読風景(2021年度)



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